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Think a SINKHOLE:Analogy between Guatemala&Guiana

※この記事の図はクリックで拡大します!

久々の長編です(家にネットが来てしまったし。記念記事ということで)

だって…

こんなことがあって良いのか!

グアテマラ陥没孔_AP通信
AP通信撮影:引用元

グアテマラ市街に突如空いた大穴!ビルが飲み込まれたとか。
恐怖!!!!!!
しかも初めてではないらしい。こんな街住めるか!

これを見て、ちょっと地質や秘境に興味のある人ならすぐに思い出すことだろう。ギアナ高地、サリサリニャーマ(Sarisari醇oama)の陥没孔はあまりにも有名だ。

これはいいネタになるぞと思って検索したら、思い当たった人は世界中にいるようで、同じように並べて記事にしている人がいっぱいいた。例えば(有)Y井○査設計さんとか。

ギアナ高地の陥没孔では独自の生態系が育まれていることでも注目されているが、このような穴が一夜にして形成されたことは非常に興味深い(ビルごと飲まれた人にはすまないが)。

ギアナ高地の穴はG**gleマップでも容易に発見できるくらいの大きさがあって、下の絵でも赤点線で囲ったものみたいに見える。崖っぷちの2つは既に崩れたものではないかと思うのだが、その中でも西(左)側の陥没孔跡は穴の北側に谷が続いているように見える(黄点線)。

サリサリニャーマ統合

これは、ギアナ高地の陥没孔の成因と関わりがあるんじゃないかと想像できる。これまでの調査から、穴の下には地下水脈が崖っぷちまで続いていると言われている(崖に空いた穴から滝になる)。これらの陥没孔は、下水管のようになった地下水脈の天板が崩壊したものであると考えられているのだ。つまり、北側に延びる幅広の谷は地下水道の出口からの水で削られた跡か、もしくは元の地下水道そのものが浸食で地表に出てきたものかもしれない。この幅広の谷より西に見える一般的な谷筋とは異なる形態をしているし、この幅広の谷は普通の下刻作用とはちょっと成因が違うかもしれないよね。

おもしろいねー。?oo?leマップ地形学だね。

そういえば以前「アスファルトジオロジー」というタイトルで記事を書いたけど、その時に考えた地面の陥没の仕組みもギアナ陥没孔の成因とほとんど同じ考え方。

今回グアテマラで起きた陥没事故も、推定されているのは同様に弱くて水の流れやすい地層が地下で浸食されたことが原因と推測されている。問題は、ギアナもそうだけど、なんで綺麗な丸になるのか!?ということだと思う。もし地下水脈のうち、弱い部分が崩れたのが原因であれば、丸以外にも楕円形だとか細長い亀裂が見つかっても良いと思うのだが。

これを納得できる形で説明できないかなー、と考えるのをしばらくの暇つぶしにしようかな…

と思っていたら、「洞窟学」なる分野では同様の研究をしている人がいた。Zhu and Waltham (2006)は石灰岩台地で同様の穴が空く過程を論じていて、流路の分岐点が崩壊すると、こういった丸い陥没が起きる可能性があるという感じの話をしている。

しかし、見事に丸ばっかり並んでいるギアナはやっぱり奇妙だな。と…ふと広域に目をやる。
あるではないか。縦長孔!
サリサリニャーマ広域_m
赤丸で囲った穴は縦長、あるいは楕円形をしている。さらに、赤点線丸で囲ったところでは幾筋もの亀裂状の地形が見えていて、穴が開きかけている場所もある。画像をクリック拡大してよく見てみると、黄色の点線で描いた方向にスジが見えるのが分かる。地質構造に関係ありそうですねー。ここでテーブルマウンテンの成因に触れておくと、浸食に強い地層が取り残されてできたと考えられていて(そして有名なエンジェルフォールの写真を見ると地層は水平に見える)、この辺の地層はわりと水平っぽい。ということでたぶん断層かな。

さらに広域(下図)をみると、何方向かに条痕が見える(黄色が例)。赤点線で囲った穴の列は、そのうちの1方向である北北東-南南西方向に近いような気がするし、河川も北北東方向に流れている。この辺の地層は先カンブリア時代とかいう途方もない古さであるので、長年にわたって変形を受けて幾通りかの断層があるのかもしれないですね。

サリサリニャーマ断層_mm

結局なんで丸くなるのかは分からないが、北北東-南南西方向、北北西-南南東方向に断層が走っているっぽく、それらの断層に沿って地下水が流れているのだとすれば、いたるところで水路が交差する可能性がある。そんなところでポッカリ穴が空いているんだろうか~。よく分かりまへんでした。

追記:
後でポチポチ調べてたら、色んな資料がざっくざく出てきてしまった。
リンク先)←ここには色んな写真が載っていて、テーブルマウンテンの中にある洞窟の写真がいっぱい。絶壁の途中にポッカリ穴が空いていて、そこから奥へ洞穴が伸びている。洞窟の壁面は滑らかに浸食されていて、流水が関係ありそうだ。こういう横穴が落盤すると縦穴が空くという考えは正しそう。

追記 2010.6.5:
石英質の堆積岩でも石灰岩台地に見られるようなカルスト状地形ができるらしい。サリサリニャーマとは違う山だけど、同地域の水理構造の形成について地球化学的手法で論じた文献が出ていた。モデル図が分かりやすい。

Piccini and Mecchia (2009), Solution weathering rate and origin of karst landforms and caves in the quartzite of Auyan-tepui (Gran Sabana, Venezuela), Geomorphology, 106, 15-25
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[タグ] 地質
[ 2010/06/02 19:56 ] 自然科学な話題 | TB(0) | CM(0)
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