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メタンハイドレート探査

研究の都合上、メタンハイドレートには少々敏感である。が、これから書く内容は適当に調べたことなので正確ではないと思う。

さて、シリーズ「中国の科学 2」です。

人民網2004/07/26付け、2005/10/21付けの両記事について見ていこう。
南中国海のメタンハイドレート 規模は世界最大
南中国海のメタンハイドレート、調査結果が明らかに

最初は世界最大だったのがそうでもなくなっているみたいです。良く読むとメタンハイドレートでできた炭酸塩岩の規模だったらしい。

で、ドイツの調査チームが「ガスハイドレートの探査装置」を吊している写真ですが、メタンハイドレートを探査する特別な装置があるわけではありません。これは何なのか分かりかねますが(*1)、調査で主に使われたのは「エアガン」と呼ばれる装置ではないでしょうか。海面で非常に大きな爆発音を出して、海底からの反射音をストリーマケーブルという受信機で観測します。音が往復にかかった時間を計測して海底下の構造を見る仕組みです。

音はそれを伝える物質[媒質]が変わると、速度が変わります。空気だと 約330m/s と言われますが、海水だと 1500m/s くらいです。そして、これらの値は温度や塩分濃度、その他の理由で媒質の密度が変わると変化します。

海洋地殻内でも同じことが言え、反射の時間を計測することで地下構造を見ることができます。このような探査を海上反射法地震探査と言い(音波を使うのですが)、エアガンで作る音波(による海底の震動)を人工地震と呼びます。

(*1)2007/2/26:写真に写っているのはCTDと呼ばれる装置だと思われます。海水の電気伝導度、温度、深度を記録する装置で海水の塩分濃度などを測定するために使われます。この装置から得た塩分濃度や温度の情報は、地震探査で音速を見積もるのに有用です。

さて、地震探査で得られる情報というのは地下の地震波速度構造に起因するものです。これによって分かることは、どこに物性境界(地層の境界)があるか、ということ。
メタンハイドレートは探査によってどのように見えるのでしょうか??

残念ながら、メタンハイドレートそのものは地震探査では他の堆積物とは簡単に区別できません。
メタンハイドレートを探査するためには、BSR:Bottom Simulating Reflectorと呼ばれる地層とは異なる反射(面)を見つけることが必要です。

BSRは実は気体のメタンと固体のメタンハイドレートの境界付近での反射と言われています。気体は周囲の堆積物やメタンハイドレートに比べて圧倒的に密度(というか音響インピーダンス)が低いので検出されます、それと同時に、周りの堆積物の境界線の繋がりとは関係なくある程度海底面の形に沿った形の反射面を示します。なので、地層の線を横切っていたりします。

BSRができる理由は、メタンハイドレートの存在できる温度・圧力条件に関係します。
メタンハイドレートは低温・高圧下でできますが、地層の温度は下に行くほど高くなり圧力も高くなります。ということで、ある程度以上の深さになると温度による影響でメタンハイドレートが分解してしまう境界線があるのです。その境界線は深さに依存しているため、海底面の形に似てくるのです。

このBSRの存在こそが、メタンハイドレートを地震探査によって見つける最も有力な手段です(現在では他にも色々な解析でハイドレートそのものを検出しようという研究がされています)。つまり、現在のところメタンハイドレートの存在可能範囲の最下面の情報しか得られない上に、絶対に存在する証拠でもないのです。従って存在量自体は見積もることが非常に難しい。

世界最大かどうかは面積だけでなく、厚さも見積もれなければならないのだ。

厚さを見積もる手段はまだあまり発達しているとは言えません。日本国内での探査でよく用いられている手法は、実際にボーリングしてコアと呼ばれる地層の柱を採取すること、掘った後に穴の中にワイヤーを垂らして検層と呼ばれる調査を行い比抵抗値という値(電気の流れにくさ)を見ることで見積もっていた。

現在、電磁探査を用いた手法で地下の比抵抗構造を探査すればメタンハイドレートを直接可視化できる可能性があるので研究がなされていたりする。
もちろん海底面近くに露出する場合は直接潜って見ることで確認できたりもします。

メタンハイドレートに関する説明で網羅的なものはここにあります。
他にも石油・天然ガス機構産総研などにも記述があります。たくさんあるのでGoogleで検索すればすぐに色々な説明を見ることができると思います。
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[タグ] 海洋 ぼやき
[ 2007/02/04 16:55 ] 自然科学な話題 | TB(0) | CM(0)
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